ご祝儀袋は筆で書くのがマナーと知っていても、字が小さくなり書きにくい中袋の裏側は「ボールペンで書きたい」と思うことがよくあります。
相手に気持ちよく受け取ってもらうためにも、中袋に住所や名前を書く意味も合わせて筆記具のマナーを解説します。
▼この記事に書いていること
「とにかく筆で書けばいい」と思って仕上げると、相手を困らせることにもなるので、どんなペンで書くのがふさわしいのか確認しましょう。
ご祝儀袋の中袋はボールペンで書いても良い?
ご祝儀袋には外包みと中袋があり、それぞれふさわしい筆記具が異なります。
▼ご祝儀袋にふさわしい筆記具
表書き | 必ず筆か筆ペンで記入する |
---|---|
中袋 | 必ずしも筆や筆ペンでなくてもいい |
ご祝儀袋は特別な日のために、普段使いするペンではない筆で濃くしっかり書くのが本来のマナーです。
ただし中袋は記載する情報自体に「相手が祝儀を整理する際にわかりやすいために」という役割があることから、筆以外のペンでもいいとの考えも主流になってきています。
住所ならボールペンで書いていい?
祝儀袋の中袋は一般的に、表に金額・裏に氏名と住所を記載しますが、特に裏面はペンで記載しても許されるケースがほとんどです。
中でも住所は細かくなったり長くなったりして、筆で書くと字がつぶれて見えなくなることがあります。
お祝いだけいただいた親戚に内祝いを贈ろうと思ったのですが、中袋の字がつぶれていて読めず、結局母を通して住所を確認しなければなりませんでした。
これではせっかく書いても意味がありませんね。
筆で美しく書けるのがもっとも好ましいですが、どうしても難しい場合住所はボールペンでも構いません。
ただし次のような点に注意しましょう。
▼ボールペンの選び方
- 油性ではなく水性
- 濃い黒色
- なるべく太めのペンを選ぶ
「どうしても書きづらい場合はボールペンでもいい」のであって、「どんなペンでも構わない」ということではありません。
青や赤などカラーや薄いインクは避け、濃くきっちりかけるペンを選んでくださいね。
ご祝儀袋の中袋!ペンで書いても大丈夫?
筆やボールペン以外にも、ご祝儀袋で使えるペンがあります。
どのようなペンがどの項目で使えるのかを紹介するので、確認して失礼のないご祝儀袋を完成させてください。
筆ペンはどう?
筆ペンは筆の次に格式高いとされており、ご祝儀袋のどの項目に使っても構いません。
中袋はもちろん、表書きの名目・差出人名にも使えます。
ただし薄墨タイプは弔事用なので絶対に間違えないようにしてください。
サインペンはどう?
サインペンは表書きには使えませんが、中袋の氏名や住所ならいいとされています。
ボールペンよりサインペンの方が太さがあり、中袋の記載に適しているという考えもありますよ。
ただし金額を中袋の表に大きく書く場合は、できるだけ筆や筆ペンを使いましょう。
できるだけ正式なマナーを守りたい、でもどうしても上手に書けない…と悩んでいる人には、筆ペン風のサインペンもありますよ。
価格 | 118円 |
---|---|
本数 | 1本 |
価格 | 488円 |
---|---|
本数 | 2本 |
筆や筆ペンのように先がつぶれないので書きやすく、通常のサインペンやボールペンより太めの柔らかい線が書けます。
ぜひ検討してくださいね。
【結論】ご祝儀袋は何で書くのが正解?
ご祝儀袋を書く筆記具のマナーを一覧表でまとめます。
▼ご祝儀袋の筆記具まとめ
表書き | 中袋 | |||
---|---|---|---|---|
金額 | 氏名 | 住所 | ||
筆 | ◎ | ◎ ※字がつぶれないように |
||
筆ペン | 〇 | 〇 ※字がつぶれないように |
||
ボールペン | × | × | △ | △ |
サインペン | △ | 〇 | 〇 |
ご祝儀袋は表書き・中袋ともに筆で書くのがもっとも格式高く正式なマナーですが、中袋に書く住所の場合、字がつぶれて読めない恐れがあります。
それでは書く意味を失ってしまうので、ボールペンやサインペンの利用も検討に加えてください。
どの筆記具を使う場合でも守らなければならないのは、濃い黒のインクで、丁寧に書くことです。
祝福の気持ちがきちんと伝わるように、心を込めて準備してくださいね。
中袋の書き方がわからない人は、こちらの記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
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