毎日の習慣であるハミガキに必要なアイテムの歯磨き粉。
ドラッグストアや薬局でも広範囲で陳列されるほどに種類も多い歯磨き粉ですが、買ってはいけない歯磨き粉があると聞けば、自分の歯磨き粉は大丈夫かなと不安になりますよね?
そこでこの記事では買ってはいけない歯磨き粉の商品名や特徴をご紹介します。
実際に使用している人の口コミや歯磨き粉の選び方も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
買ってはいけない歯磨き粉の特徴
歯周病の予防や着色汚れの除去で歯磨き粉を使用する人がいますが、そもそも歯磨き粉はブラッシングが苦手で上手に歯磨きできない人や、少ないブラッシングで短時間の歯磨きをできるようにされています。
結論から言えば、歯磨き粉は必ずしも使用しなくてはいけないわけではありません。
短時間で歯磨きした実感を得られる歯磨き粉を、「買ってはいけない」と言われるものにはこのような特徴があります。
上記のような5つの特徴があります。
それぞれについて見ていきましょう。
特徴①合成界面活性剤を使用している
合成界面活性剤は台所洗剤やシャンプー・洗顔料などにも数多く使用されており、泡立ちが良く、洗浄力があるので多くの商品に使われています。
特にラウリル硫酸ナトリウムは泡量が多く、泡が長く残ることから歯磨き粉やシャンプー・洗顔料にも使用されています。
▼ラウリル硫酸ナトリウムの安全性
- 医療上汎用性があり有効性や安全性の基準を満たした成分が収載される日本薬局方に収載
- 80年以上の使用実績
- 急性毒性(経口):区分4
- 急性毒性(経皮):区分3
- アレルギー性はほとんどなし
- 皮膚浸透性はほとんどなし
短時間の非連続使用として皮膚から完全に洗い流すように設計された製品は注意が必要で、皮膚炎などが起きている場合は刺激を起こす可能性が増します。
安全性は確認された上で使用されていますが、飲み込むと有害とされ味覚障害・口臭原因・口腔乾燥などを起こす懸念があります。
市販で人気の歯磨き粉商品の多くに含まれているので、体への影響を気にする人は避ける方がおすすめ。実際に歯科医はラウリル硫酸ナトリウムを配合している歯磨き粉は積極的に避けているようね。
特徴②サッカリンナトリウムを使用している
食品添加物の指定添加物にも定められていて、お菓子などにも使用されるサッカリンナトリウム。
特に子供用の歯磨き粉に使用されることが多く、砂糖の500倍の甘味がある人工甘味料としてサッカリンナトリウムが配合されているものがあります。
発がん性リスクが懸念され、1日の摂取量は体重1㎏あたり5㎎までに推奨される注意が必要な添加物の1つ。
特に子どもは歯磨きを嫌がる時でも、甘味のある歯磨き粉を付けることで進んで歯磨きをしてくれることがありますが、体への影響を気にする人は避けた方がよいですね。
子どもは特に歯磨き粉を飲み込んでしまうこともあるから、使用量には目を光らせておきたいわね。大人でもミントやハッカが苦手で甘味のある歯磨き粉を使用している人は要注意。
特徴③フッ素を使用している
フッ素で虫歯予防を推奨する歯科も多く、フッ素は歯に良いと思いますよね?
フッ素はミネラルの一種で、自然界のあらゆるところに存在し、魚介類やお茶の葉にも含まれるので有害性はありません。
▼フッ素の作用
- 歯のエナメル質の修復促進
- 虫歯の発生と進行を防ぐ
- 歯の質を強化し、抵抗力を高める
- 菌の働きを弱める
歯にとってフッ素は良いことばかりと思われがちですが、使い方や使う量を気を付けなければ体に悪影響を及ぼします。
▼フッ素のデメリット
- 大量のフッ素で急性中毒になる場合がある
- 高濃度フッ素で斑状歯(歯腐れ病)が増加
- 過剰フッ素で骨の発育異常や骨折率の増加
下痢や嘔吐といった急性中毒になるには、体重10㎏の子どもがフッ素入り歯磨き粉をまるまる1本誤飲しても危険量には達しないくらいの量なので、相当な量が必要になりますが注意は必要です。
フッ素は濃度を上げれば虫歯も減少していきますが、それに伴い斑状歯という歯のエナメル質が欠けた状態になることが懸念されていました。
世界各国でも発見されており審美的に大きな問題がありますが、1930年~55年と昔の話で現在は安全な範囲内で利用できる歯磨き粉のみが流通しています。
骨の異常や脳への影響がネットでも心配している声が多く、癌や老人性痴呆などの関連を指摘した論文が発表されていますが、現在はまだ議論されている段階なので必ずしもそうであると断言できないのが現状です。
歯科医院などで行う高濃度のフッ素は3~6ヶ月程度の持続期間があり、定期的に行うことで効果があるわ。歯磨き粉で使用する大人用の高濃度フッ素は子どもには避けるべきかも…。
特徴④研磨剤が多く使用されている
コーヒーやお茶などで着色された汚れや喫煙者に好まれる歯磨き粉には、研磨剤が多く使用されていて色味が戻るような効果を感じる人がいるかもしれません。
歯科医院で販売している歯磨き粉は、低研磨や研磨剤のないものが主流となっていることが多いです。
研磨剤入りの歯磨き粉は、物によって歯の表面が削れてしまうものもあり、10円硬貨に歯磨きをを付けた歯ブラシで磨くと綺麗になりますが、長期的に行うことで表面の文字などが消えてしまうこともあります。
研磨剤入りの歯磨き粉を使う事で、歯の着色汚れは確かに取れることがありますが、それ以上に歯の健康を損ねてしまうことがあるので要注意。
知らない人にとって、パッケージを見るだけではどれが研磨剤の成分になるのか分からないことも、市販の歯磨き粉の注意点の1つです。
▼研磨作用がある成分の一部
- 炭酸ナトリウム
- リン酸カルシウム(ハイドロキシアパタイト)
- 粒状炭酸カルシウム
- ケイ素
- 水酸化アルミニウム
- ケイ酸類(シリカ)
- 重質炭酸カルシウム
- 清掃剤
- ピロリン酸ナトリウム
- 高掃除シリカ(ビーズ)
このような成分がパッケージの成分表に記載がある場合は、十分に気を付けるのがおすすめです。
研磨剤には良い点のメリットもあるけれど、悪い部分のデメリットもあるわね。研磨剤の量などは問い合わせても企業秘密と言われることがあるから、気になる人は歯科医院での推奨品がおすすめね。
特徴⑤顆粒入り歯磨き粉
一時期に大流行した顆粒入りの歯磨き粉も買ってはいけない歯磨き粉として知られています。
先にご紹介した研磨剤の1つにもなる顆粒は、歯をすり減らす場合があります。
また、歯磨き後にも全てが砕けずに歯周ポケットに残ってしまうことがあり、歯が炎症を起こしたり、細菌が歯周ポケット内に侵入する危険性があるので避ける方が良いです。
特に歯磨き粉を利用する人はブラッシングが苦手な人ばかりだから、顆粒入りは使用をやめた方が安心かも…。
買ってはいけない歯磨き粉|クリアクリーンは大丈夫?
花王から販売されているクリアクリーンについて、口コミをまとめてみました。
一般的な安めのクリアクリーンはフッ素が少なめのようですよ。クリアクリーンプレミアムは高濃度フッ素1450ppm配合なので歯に良いと思います。引用元:Yahoo!知恵袋-歯磨き粉クリアクリーン良いと…
歯磨き粉だとnonio、クリニカ、クリアクリーン、gumあたりは良くない。大体発泡剤か歯より硬い研磨剤が入ってる。情弱は騙されてどんどんスト値が下がる。デパコス使う金があったらサロン品の無害な歯磨き粉を買おう。引用元:Twitter-@lovelove_watch
歯科医師です。少なくとも学会や厚労省が危険と判断するようなものは売り出されるわけがありません。クリアクリーンが危険という人は、研磨剤が大きいことを言っているのかなぁ?私が知る限りそのために臨床症状が出たというような報告は見たことがないです。研磨剤は多くの歯磨剤に入っているのでクリアクリーンだけが特別悪いっていうのもわかりませんね。引用元:Yahoo!知恵袋-クリアクリーンの歯磨き粉を使ってる…
検索でクリアクリーンと調べると、予測に「危険」と表示されることもあり、不安に思う人もいるかもしれませんね。
クリアクリーンを販売する花王は、1887年創業の老舗消費財化学メーカーで、一度は何かしらの商品を手にしたことがあるメーカーですよね?
洗剤や石鹸だけでなく化粧品も手掛けるメーカーで、歯磨き粉関連の商品だけでも18種類と豊富です。
公式サイトでは研磨剤の入っていない歯磨き粉や高濃度フッ素の歯磨きなど、選び方やQ&Aに答えていますので、自分の気にしている成分などを調べてみるのも良いかもしれませんね。
使用感などは個人差があるけれど、研磨剤のない商品も案内してくれているから探しやすいわ。
買ってはいけない歯磨き粉|シュミテクトは大丈夫?
知覚過敏で連想するシュミテクトについて、口コミをまとめてみました。
歯に滲みたり痛みがあると、フッ素コーティングで滲みや痛みが緩和しますょ。歯医者が嫌なので、イザと言うときに重宝します。人の歯の滲みや痛みで勧めても、案外効果がある様子です。効果あっても、高価なのが玉に傷ですけどね。引用元:Yahoo!知恵袋-シュミテクトって効果有りますか?
◆3ヶ月くらい続けてみてください。・少しづつ効果がでてくる場合も多いです。・食後,寝る前の4回してみて下さい。・シュミテクトの成分が刺激を受ける部分を塞ぐ効果が有ります。引用元:Yahoo!知恵袋-歯ブラシで歯を磨くと痛くなります。
知覚過敏や冷たい物で歯がシミる症状が気になる人が、歯磨き粉を選ぶ際に思い浮かべるシュミテクト。
テレビCMでもよく目にする知覚過敏症状に、自分も当てはまると思った時にシュミテクトが効果があるのか気になるところですね。
歯ぎしりや強く歯ブラシをあててブラッシングする癖によって、歯茎が下がってしまうこともあり、シュミテクトには一時的に歯の表面に薄いバリアを作って歯の刺激伝達を防ぎ、知覚過敏を防ぐ効果があります。
シュミテクトの歯磨き粉を使用している間はバリアを作ってくれるので、症状を緩和することができますが、使用をやめた途端に知覚過敏の症状が出ることもあるので、続けることで効果を実感できる人もいます。
200円以下で買える歯磨き粉もある中、倍以上の値段とやや高めなのが気になる人もいるけれど、効果を実感している人が多いね。いつも歯がシミる人は、知覚過敏とは別の原因があるかも知れないから歯科医に相談して。
買ってはいけない歯磨き粉|クリニカは大丈夫?
ライオンから販売されているクリニカについて、口コミをまとめてみました。
歯医者(私)が使っている歯磨剤は、こちらです↓安くて、どこでも買えるし、これで十分です〇引用元:Twitter-@DrJ70050308
歯磨き粉に配合できる歯を強くするフッ素の濃度が数年前に緩和されて1450ppmまで配合されるようになって、市販の歯磨き粉のクリニカで十分になってて使っているのだけど、新作でホワイトニングまで付くようになって旧作クリニカが値引き処分期間に入った感じなのでオヌヌメ。引用元:Twitter-@Pratender
前回歯磨き褒めてくれた先生、今回は「えらい歯白いけどホワイトニングしてる?」って。確かに半年以上前に1回オフィスホワイトニングしたけど、めんどくさがりでホームも全然してないし、、絶対歯磨き粉をクリニカのホワイトニングに変えてから褒められる機会増えた気がする!!推し歯磨き粉!引用元:Twitter-@minacrm
予防歯科から生まれたクリニカは、実際に歯科医もおすすめする歯磨き粉の1つです。
香料が最大3種類から選べるので、好みに合わせて選べたり、1450ppmの高濃度フッ素配合で高い虫歯予防効果に加えて知覚過敏やホワイトニングを追加した商品も豊富。
実際に歯医者さんで「白くなった」「歯石が付きにくくなっている」と褒められた人も多く、セルフケアで予防効果を実感している人が多いようです。
研磨剤への懸念がある人もいるようだけど、ブラッシングを見直すことも大切ね。歯科医で指導を受けて自分にあった方法でお手入れすることも必要かも。
歯磨き粉の選び方は?
歯磨き粉には様々な形状があり、種類も豊富で薬局などでも迷ってしまいますよね?
香料や有名メーカーなどを選び、今の自分に合わないものを選んでしまうと症状が悪化してしまったり、口内トラブルを起こすことがあるので歯磨き粉を選ぶポイントをいくつか紹介します。
タイプ別で選ぶ|ジェルvs液体
歯磨き粉のタイプや形状で選ぶ際のポイントを紹介します。
最近では、ジェルや液体タイプなど形状違いの歯磨き粉が販売されていますので、まずはそれぞれの特徴についてまとめてみました。
項目 | ペースト | ジェル | 液体 | 粉 | フォーム |
---|---|---|---|---|---|
形状 | ペースト状 | ジェル状 | 液体状 | 粉末状 | 泡状 |
研磨剤 | 商品により異なる | 不使用が多い | 不使用 | 刺激が少ない | 商品により異なる |
泡立ち | 泡立ち良い | 泡立ち無い | 泡立ち無い | 泡立ち少ない | 泡で出てくる |
価格 | コスパ重視 | 1,000円前後 | 1,000円前後 | 1,000円以上 | 1,000円以上 |
その他特徴 | ・電動歯ブラシで飛散する ・ラインナップ豊富 |
・粘着性が高い ・電動歯ブラシでおすすめ |
・着色汚れに弱い ・すすぎ不要が多い |
・使用量が少なくて良い ・慣れるまでやや不便 |
・商品数が少ない ・長い間配合成分が効果を発揮 |
歯磨き粉の主流であるペースト(チューブ)状の歯磨き粉は泡立ちが良く、スッキリ感を実感しやすいですが、ジェルや液体は泡立ちが無いので汚れが良く見え、丁寧にブラッシングする意識が持てます。
「泡立ちを避けたい」「研磨剤が不安」という人はジェルや液体が向いており、電動歯ブラシを使用している人はジェルタイプがおすすめ。
着色汚れが気になる人はペーストタイプには研磨剤が少なからず配合されているので、使用するハミガキや歯の悩みに合わせて選択することが大切です。
特に液体ハミガキは洗口液と間違えて使用している人もいるのでパッケージをしっかり確認するのがおすすめよ。
成分別で選ぶ
口の悩みは人によって様々で、虫歯予防や口臭対策などそれぞれに特化した目的の成分があります。
悩みに合わせておすすめの成分をご紹介していきます。
虫歯予防の場合
虫歯予防を目的とする歯磨き粉を選ぶ場合には、以下のような成分が表記されているものを選ぶのがおすすめです。
虫歯予防の主な成分 |
---|
・フッ素 ・モノフルオロリン酸ナトリウム ・フッ化ナトリウム ・キシリトール |
日本では2017年3月に、国際基準と同様にフッ素が1500ppmを上限として配合された歯磨き粉の販売が認められています。
虫歯の予防や虫歯が進行するのを予防する効果がフッ素にはありますが、6歳未満の小さなお子さんには従来の1000ppm以下の歯磨き粉が推奨されています。
虫歯になりがちの人はフッ素濃度1000ppm以上の歯磨き粉がおすすめ。フッ素は、歯の再石灰化を促し、歯質を強化するよ。
ホワイトニングの場合
ホワイトニングを目的とする歯磨き粉を選ぶ場合には、以下のような成分が表記されているものを選ぶのがおすすめです。
ホワイトニングの主な成分 |
---|
・ポリリン酸ナトリウム ・短鎖ポリリン酸 ・EXポリリン酸 ・PEG(ポリエチレングリコール) ・PVP(ポリビニルピロリドン) ・ハイドロキシアパタイト |
白い歯の方が印象も良いため、歯の汚れであるステインをきれいにしたい人は、ホワイトニングに効果のある成分を配合した歯磨き粉がおすすめです。
研磨剤が含まれているものは、汚れを落としやすいのもポイントになります。
ただし、研磨剤は歯の表面を削りすぎてしまう可能性もあるので、コーヒーなどを飲んだ場合だけ使用するなどの工夫も大切ですね。
口臭対策の場合
口臭予防を目的とする歯磨き粉を選ぶ場合には、以下のような成分が表記されているものを選ぶのがおすすめです。
口臭予防の主な成分 |
---|
・イソプロピルメチルフェノール ・塩化セチルピリジニウ ・ラウリルイルサルコシンナトリウム |
フッ素にも殺菌作用や消臭作用があるため、虫歯予防も同時にできておすすめ。
口臭が起こる原因は様々ですが、大きく分けると生理的口臭と病的口臭の2つに分けられます。
生理的口臭の場合は歯磨きをしたり、こまめにうがいをしたりすれば自然に収まりますが、病的口臭の場合は歯周病や虫歯が原因で発生してしまいます。
歯磨き粉を変えるだけでは根本的な解決にならないので、歯磨き粉を口臭予防タイプにしていても改善していないと思う場合は、専門医に相談を。
まとめ
買ってはいけない歯磨き粉についてご紹介しましたが、いかがでしょうか。
使い方や使用量を間違えると体に悪影響がでるとされる買ってはいけない歯磨き粉ですが、医学学会や厚生労働省が危険と判断した商品は販売されることはありません。
市販で販売している商品に関しては、誤飲や使用方法を間違えなければ決して健康に悪いわけではないのです。
ですが、歯磨き粉の種類や形状が豊富にあり過ぎることで、悩みとは別の商品を購入してしまい、悩み自体は解決しないなんてことがあるかも知れません。
自分の口の悩みに合わせた歯磨き粉を利用しながら、定期的に歯科医による診察を受けることも大切ですね。
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