みなさんは「視能訓練士」という資格をご存知でしょうか。
初めて聞いたという方も、もしかしたら眼科での検査やコンタクトレンズ検査などで何度かお世話になっているかもしれません。
それほど視能訓練士は私達にとって身近な存在ですが、「視能訓練士はやめとけ」「就職できない」といったネガティブな評判を時折目にします。
そこで今回は、視能訓練士をやめたほうがいいといわれる理由や年収、将来性や合格率などをまとめてみました。
▼この記事に書いていること
視能訓練士を目指している方やこれから目指そうと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
視能訓練士はやめとけの理由|評判まとめ
視能訓練士について調べてみると、医療系の資格の中ではまだまだ認知度が低く、「やめとけ」というネガティブな評判も目にします。
そこで、どうして視能訓練士はやめた方が良いのか、その理由の手がかりとなる評判を以下にまとめてみました。
具体的にどんな声があるのか、早速ご紹介していきます。
視能訓練士の悪い口コミ
どうして視能訓練士をやめた方が良いのか、その理由を調べてみると、以下のような悪い口コミが目に入ってきました。
視能訓練士は試験の合格率が高いものの、求人数が少なく就活でつまずく方も少なくないようです。
また、過酷な労働環境に疲れて視能訓練士になったことを後悔する方も多いようですが、果たして真相はどうなのでしょうか。
視能訓練士は就職できない?
視能訓練士は看護師や理学療法士などとは違い、業務独占資格(特定の業務について資格取得者だけが取り扱える)ではありません。
つまり、看護師でも視能訓練士の業務を行うことができることから、視能訓練士を配置していない医療施設は少なくありません。
そのため、他の医療系の国家資格と比べると就職先が少なく地域による偏りもあることから、就職できないという声が聞かれました。
視能訓練士になるなら学校が地元になくて実家を出ていかないといけない 就職先も都会や地方からの紹介が多い 地元求人が少ない 引用元:twitter-@8y2nuLmu05eTKpB
都市部は求人数が多く定員割れしている施設もあるから、まずは都市部で経験を積んでも良いかもしれないわね。
視能訓練士は後悔する?その理由は?
視能訓練士になるためには時間もお金もかかりますし、たくさん勉強をしなければなりません。
しかし、勤務先によっては給与が思ったより低かったり、残業が多かったりすることがあるようです。
また、老若男女さまざまな患者さんの検査を行うため、時にはコミュニケーションがうまくいかなかったりすることもあります。
視能訓練士ってお金全然高くないし、残業普通にあるし正直なんで資格とるの頑張ったんだろうって後悔してる。休日も少ないし。何も楽しくないし、患者相手も疲れる。引用元:twitter-@qMBUh2spGW0zTHQ
これらの理由から、視能訓練士を選択したことを後悔してしまう方も少なからずいるようです。
視能訓練士は頭が悪いと言われるって本当?
視能訓練士は、視能訓練士養成施設で最短で1年勉強をすれば受験資格が取得できます。
さらに試験の合格率も高いことから、「頭が悪い」と言われてしまうことがあるのかもしれません。
高い合格率、たった1年で取得できる国家資格。 視能訓練士は、資格マニアにはいいね。引用元:twitter-@8y2nuLmu05eTKpB
しかし本当のところは「頭が悪い」というような口コミはほとんどなく、誰でも資格が取得できるわけでもありません。
視能訓練士の良い口コミ
視能訓練士はたしかに大変な仕事ですが、以下のような良い口コミも多くみられました。
視能訓練士は就職先によって待遇に差はありますが、医療系の資格とあって比較的安定しています。
また、患者さんからの感謝の言葉をもらったり、病気の早期発見の手助けができたりしたときに大きなやりがいを感じるようです。
視能訓練士は安定している
視能訓練士は求人数はあまり多くはないものの、視能訓練士そのものの人数も少ないため、比較的転職はしやすいようです。
また、非正規雇用でも相場より給与が高い傾向にあります。
視能訓練士の時給が3000円という事実に驚愕…。やっぱり医療系の専門職って給料いいんだね 引用元:twitter-@yoyo818er
特に眼科診療所では残業が少なく夜間勤務もないから、女性の場合は出産後も安定して仕事を続けることができるわよ。
患者さんからの感謝にやりがいを感じる
視能訓練士は大変な仕事ですが、日々いただく患者さんからの「ありがとう」という感謝の言葉にやりがいを感じるという方が多いようです。
人を喜ばせるの好き。というより自分のした事で相手が周りが笑顔になってもらえるのがすんごい好き そういう仕事に就きたいから視能訓練士選んだのか 引用元:twitter-@chamchi_84
人と接するのが好きな人や、人の役に立ちたいという人に向いている仕事かもしれないわね。
患者さんを病気から守る手伝いができる
視能訓練士は医師ではないため、病気の診断をすることはできません。
しかし、視能の異常にいち早く気づくことができれば、病気の早期発見につなげることができます。
確かにやりがいって色々ありますし、視野からの脳疾患発見に繋がると視能訓練士の意義を強く感じますね!引用元:twitter-@orthoptist_egg
病気の早期発見は時に患者さんの命を救うこともあるため、視能訓練士の存在はとても重要であることがわかります。
視能訓練士とは|仕事内容は?
そもそも視能訓練士とは、名前のとおり視能の検査や訓練をおこなう専門家のことをいいます。
視能訓練士の仕事内容としては、以下のようなものが挙げられます。
- 視能の障害(弱視や斜視など)に対する視能訓練や矯正
- 眼圧検査やコンタクトレンズ処方のための検査といった眼科一般検査
- 健康診断や検診における視覚検査
- 視機能が低下している方へのケアやアドバイス
視能訓練士が行った検査内容は医師へ提供され、診断などに活かされるのよ。
▼視能訓練士の仕事内容や実際にどんな検査をしているのかを知ることができます。
視能機能訓練士になるには資格がいる?
視能訓練士になるには、国家資格を取得する必要があります。そのため、年に1回行われる国家試験に合格しなければなりません。
ただし、視能訓練士の国家試験を受けるためには、一般的には高校卒業後、受験資格を取得する必要があります。
▼視能訓練士の受験資格を取得する方法
- 視能訓練士養成施設で3年以上必要な知識や技術を学ぶ
- 短大卒以上で、視能訓練士養成施設で1年以上必要な知識や技術を学ぶ
- 外国の視能訓練士学校卒または外国で視能訓練士に相当する免許を取得している
視能訓練士は40歳からもOK?50代は?
視能訓練士の受験資格には年齢の上限は設けられていません。
そのため、40歳から、あるいは50代であっても受験することができますし、仕事をすることもできます。
ただし、国家資格を取得できたとしても、40代や50代で未経験となると就職先を探す方が難しい可能性があります。
国家試験の難易度・合格率は?
2023年2月に行われた視能訓練士の国家試験の合格率は89.3%と、約9割の方が合格をしています。
また、新卒者に限定すると、その合格率はさらに高い93.7%でした。
ここ数年、合格率はずっと90%代で推移していたため、2023年はやや合格率が落ちてしまったようです。
それでも合格率は低くないから、視能訓練士の難易度は低いの?
合格率が高い=難易度が低いとは限らないわ。あらかじめ受験に制限を設けている学校もあるそうよ。
学校によっては校内試験をクリアしなければ受験することができないこともあるため、合格率が高いからといって難易度が低いとは必ずしもいえません。
国家試験は1年に1回しかないため、しっかり授業を受け、過去問対策も忘れずに行いましょう。
視能訓練士の年収・給料
視能訓練士の給料は安いから将来が不安、と感じている方が少なくないようです。
しかし、年収や給料は就職先や勤務年数、勤務形態などによって大きく異なります。
例えば、視能訓練士の就職先には大学病院や医療機関、眼科診療所などがあります。
このうち私立大学は年収が高い傾向にありますが、眼科診療所は年収が低い傾向にあります。
また、公益社団法人日本視能訓練士協会が行った調査(2020年度)によると、年間所得帯は「300万円以上400万円未満」が最も多かったことがわかりました。
平均年間所得は378.5万円と、年々増加傾向にあるそうよ。
視能訓練士の将来性や需要は
視能訓練士は業務独占資格ではないから、視能訓練士はいらないという声を聞いたわ。需要や将来性はあるのかしら?
今後高齢化が進むに連れて、むしろ視能訓練士の需要は高まると考えられているのよ。
視能訓練士は1971年に誕生した比較的新しい資格であり、まだ国家資格取得者は全国に約18,500名(2022年4月1日現在)しかいません。
就職先もまだ多くなく将来に不安を感じている方も少なくないと思います。
しかし、高齢化が進むにつれて高齢の患者さんが増えることが予想されるため、今より需要が高まると考えられています。
そのため、視能訓練士はやりがいも将来性もある仕事だということができます。
まとめ
いかがでしょうか。
視能訓練士は就職先によって給与や働き方が大きく異なったり、そもそも就職先が少なかったりと、大変な一面もあります。
比較的歴史の浅い資格であるため認知度はまだそれほど高くありませんが、将来性や安定性があり、今後より需要が高まる可能性があります。
視能訓練士は、短大卒以上であれば最短1年間で国家試験を受験することができます。
そのため、手に職をつけたいと考えている方や人の役に立つ仕事がしたいと考えている方は、ぜひ視能訓練士を目指してみてくださいね。
コメント