ネット広告の表示を制限できる「広告ブロックを使うのをやめて」「広告ブロッカーを使う人はモラルがない」とよく言われますが、否定的な理由が気になりますよね。
この記事では広告ブロックができるブラウザや、スマホの広告を消す方法でアンドロイド・iPhone別の手順と共に、「やめて」と言われる理由について解説していきます。
最近ではYouTubeでも広告をブロックすると、警告が表示されるようになりました。
広告ブロックは本当に使ってはいけないものなのか、違法性があるのかも含めてご紹介していきます。
広告ブロックはやめて!と言われるのはなぜ?
見たくない広告をブロックするためのアプリや機能が普通に公開されている一方で、「広告をブロックするのはやめて」という意見を見たことがある人も多いのではないでしょうか。
▼広告ブロックはやめてといわれる理由
- 広告出稿企業に「コンテンツの無料消費」だとみられている。
- ブロガーやアフィリエイターが批判している。
- 一部危険な広告ブロックアプリが存在している。
広告ブロックをすることは違法ではありません。不快な広告を見たくない!と思う方が、広告ブロック機能を使うことに問題はないんですよ。
広告ブロッカーを使わないでくださいと言われる理由
「広告ブロッカーを使わないでください」と言われる最大の理由は、広告が表示される機会が減ることによって、広告収入が減ってしまうことにあります。
コンテンツや投稿物を提供している制作者や配信者は、閲覧者が広告を見ることで収益を得る仕組みになっています。
つまり閲覧者が広告ブロッカーを使ってしまうと、広告表示回数が各段に下がってしまうことで収益が激減し、コンテンツ提供者が稼ぐことが出来ないため「使わないで」と叫ばれています。
広告ブロッカーの使用についてドイツでは訴訟になるほど大きな問題になりましたが、結局違法性は認められませんでした。
広告ブロックは違法?
広告ブロックは違法ではなく、日本では海外のように裁判になった事例もありません。
法律で広告ブロックは取り締まられておらず、各コンテンツの利用規約にも広告ブロックを禁止する旨をはっきり書いていることはほとんどありません。
はっきりと「広告ブロッカーは利用規約に反する」と書かれている場合は、ブロッカーをオフにすることが推奨されますが、書かれていない場合は禁止されていないと考えて問題ないでしょう。
モラルの問題?
広告ブロックについて議論されるのは、コンテンツ提供側・閲覧側双方のモラルの問題がよく取りざたされています。
- コンテンツ提供側:コンテンツを提供している代わりに広告収入を得る仕組みなので、それを無視するのは無料でサービスを消費しているのと同じではないか。
- 閲覧側:品位を損なうような広告、無理矢理クリックを促すような仕組みを取っているなど、広告の質に問題があるので、掲示する側にも落ち度がある。
なるほど。 そういうことなのね。 結局、モラルよりお金。 無料で使うなら広告見ろ。 無料で使うくせに、広告ブロックするなよ〜。からのブロック廃止なのね。 引用元:X-@karinkari3
普通に広告ブロックってモラルがないよね笑 海賊版で漫画見てるのとマジで同じ 引用元:X-@pokapoka8100
以上のようにネット広告についての意見は昔から二分しているものの、法律で規制されていないこともあって「広告ブロックをすると恩恵が多い」という、ブロックに肯定的な意見が目立ちます。
広告ブロックへの肯定的な意見
広告ブロックを使い始めた人の多くが、ネット環境が格段に改善したという意見を多く発信しています。
広告ブロックまじ快適〜もっと早く入れとけば良かった〜 引用元:X-@oneshotamajiya
普段月末には大体速度制限になってたんだけど、広告ブロックのアプリ入れてみたら、普段通りの使い方でも1GBくらい余ってビックリ。 見たくない広告のせいで通信容量も消費させられてたと思うとムカつくな 引用元:X-@firered_r1213
前述でも触れた通り、広告ブロックに批判的な意見を発信する人の多くが配信企業やアフィリエイターとみられており、コンテンツ使用者側の多くが広告ブロッカーの使用に肯定的な考えを持っています。
「コンテンツを公開=広告収益のため」だと重視しているコンテンツ使用者は、広告ブロックに否定的なので考え方によって変わってきますね。
▼広告ブロックを肯定する理由
- 見たくない・興味がない広告を何度も見なくて済む。
- 通信量の節約に繋がる。
- 読み込み速度の改善。
- 閲覧するサイトによってはバッテリー消費を減らせる。
一部のブロッカーアプリではアプリを動作させるために、少しだけバッテリー消費量が増えることがあります。
広告ブロックは当たり前?
広告ブロックは端末の設定・使うブラウザ・専用アプリを使って簡単に始められる上にメリットが多いので、「当たり前の機能」と考えている人も多い様子です。
日本でも悪質な通販広告や成人向けの広告などが溢れており、不快感を持って閲覧していた人にとって、広告ブロックの機能はなくてならない存在へと変わってきています。
こわすぎ やはり広告ブロック常時利用安定やな 海外サイトなんか詐欺広告当たり前にあるし 引用元:X-@xyrochan
広告ブロッカーを特別な機能として捉えず、「取り入れて当たり前」「普通の機能」と考えている人も多くなってきました。
それだけネット上の広告に不満が溜まっているということが伺えます。
広告ブロックをされるのは自業自得?
広告ブロックをされるのは、広告掲示側のモラルの問題や質、仕組みに問題があるためで、「提供側の自業自得」という声も見られます。
YouTubeのいうところの「君が応援してる配信者を助けると思ってサァ!広告ブロックとかスキップとかやめてサァ!」って建前、「配信や動画の途中にスカム広告を入れて視聴者も配信者も大損」でぶっ壊れてるんだよな 引用元:X-@ChowhanRock1869
頼むから広告ブロックさせてほしいし、興味ないって言ってんだから学習してほしい苦痛 引用元:X-@kumapen81
画面全体を埋め尽くすような広告や「閉じる」が押せない広告もあります。度々表示されるとあまりいい気持ちにはなりませんよね。
このように、度重なる広告表示や興味が無い広告を目にすることは大きなストレスに繋がり、広告ブロックの使用やコンテンツからの離脱に繋がる原因となっています。
スマホの広告を消す方法はある?
スマホの広告を消す方法は主に3つあり、いずれも簡単に取り入れることが行うことができます。
- 端末の設定で広告の表示に制限をかける。
- 広告ブロッカーアプリをインストールする。
- 広告ブロック機能が搭載されたブラウザを使う。
まずはAndroid・iPhone別に、端末上で広告の表示を減らすための設定について解説していきます。
以下の設定を行ったからといって、全ての広告がブロックされるわけではないから注意してくださいね。
アンドロイドは?
スマホの広告を消す方法でにおいて機種がアンドロイドの場合は、ブラウザの「Google Chrome」内から設定を変更、またはブロッカーアプリをインストールすることで対応することができます。
▼Google Chrome(Android)の場合
- Google Chrome内の設定を起動
- 「サイトの設定」を選択
- 「ポップアップ」をタップし、「許可」をOFFにする
- 再度「サイトの設定」に戻って「広告」を選択
- 「広告」の許可をOFFにして完了
実はAndroidの場合、Chrome上での機能だけではやや不十分だという意見が目立っており、しっかり広告をブロックしたいユーザーの多くが、ブロック機能を搭載したブラウザを好んで使う傾向が強いとみられます。
1年近くAndroidまともに使い出して思ったんだけど、アプリ版Google Chromeが拡張機能付けられないのくっそ不便やな… 例えば広告ブロック欲しけりゃそういうブラウザアプリ使えって話だろうけど、サイト側が対応してないことがよくあってそれがまぁめんどくさい Safariなら広告ブロック付けられるのに 引用元:X-@kinkakujininja
iPhoneは?
続いてスマホの広告を消す場合、iPhoneではAndroidとやや異なってデバイスの設定で基本的なセキュリティ強化をすることができます。
▼Safari(iOS)の場合
- 設定Appから「Safari」を選択
- 「ポップアップブロック」をONにする
- さらに下へスクロールし、[プライバシーとセキュリティ]の中にある、「サイト越えトラッキングを防ぐ」「詐欺サイトWebサイトの警告」をONにする
- さらに精度を上げるなら、「プライバシー保護広告の測定」もONにする
また、Safariは広告ブロッカーとの相性が良いとされており、中でも「280blocker(有料)」や「AdGuard」は高い精度で機能するのでオススメです。
280blockerです。800円ですが、買い切りだし、同じアカウント使ってれば一つで、iPhoneもMacBookもiPadにもいれられてSafariのは全てカットしてくれるので快適です。 引用元:X-@emikamamma
広告をブロックできるブラウザは?
広告ブロック機能がデフォルトで搭載されているブラウザを使うことで、面倒なアプリのダウンロードや拡張機能を付ける手間がありません。
特に注目を集めているブラウザが「Brave」「Firefox」「Vivaldi」の3つで、いずれも広告ブロックがデフォルト機能として備わっています。
ブラウザ名 | 対象デバイス | 特徴 |
---|---|---|
Brave 公式サイト |
PC、iOS、 Android |
・今、最も安全なブラウザの1つ ・トラッキングを伴う広告を ブロックする機能を標準搭載 ・chromeの3倍高速処理 ・読み込み速度・バッテリー持ちが向上 |
Firefox 公式サイト |
PC、iOS、 Android |
・強化型トラッキング防止機能を標準装備 ・プライバシー保護を重視した設計 ・Braveよりさらに処理速度が早い |
Vivaldi 公式サイト |
PC、iOS、 Android |
・個別設定で自由にカスタマイズできる ・最近iOS版が新登場した ・追跡トラッカーをしっかりブロック |
YouTubeの広告ブロックができない|警告の回避は無理?
2023年10月から、YouTubeを視聴しながら広告ブロック機能を使うと、規約違反の警告のポップアップが頻繁に表示されるようになりました。
中には広告ブロックを使っていない人にも警告されることがあるみたい。警告されると動画再生もストップしちゃうので困りますね。
元々YouTubeには「広告非表示」の有料会員登録を推奨しており、広告ブロックされてしまうとPremium会員に登録する意義が失われてしまいます。
広告ブロックでYouTubeとか見るのは違法マンガサイト見てるのと同じようなもんだからな 引用元:X-@NotPepperBeauty
YouTube内で広告ブロックを適応することは「規約違反」に当たると厳しく取り締まりを始めたため、警告がされるようになってしまいました。
つまり警告を回避するには、「有料会員になる」「広告ブロックをオフにする」というのが一番マストな方法です。
以前は「Brave」などのブラウザからYouTubeを見れば警告は表示されませんでしたが、規約が強化されて以降、警告が表示されるユーザーがふえてきました
広告ブロックの精度も日進月歩しておりどんどん制度も上がっているので、いつかYouTubeの警告もスルーしてしまう日が来る可能性も十分に考えられます。
広告ブロッカーの存在は賛否両論で、両方の言い分に納得できる節があります。また、違法性はありませんがYouTubeのように規約違反扱いになるシーンが増えるかもしれません。今後の動向に注視したいですね。
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